バルプロ酸とカルバペネムの併用禁忌

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バルプロ酸服用中にカルバペネム系注射剤の処方がされ、監査システムでブロックがかかった。

処方医に問い合わせると、

「どうしてもカルバペネムの投与が必要。バルプロ酸の血中濃度がどのくらい低下するのか?」

と質問を受けたためメーカーへ確認。

いくつか資料を提供してもらったが、どの資料も

併用2週間後とか長期投与後の血中濃度低下の文献ばかりで

短期間の併用におけるデータはなかった。

このため血中濃度曲線がどのように描かれるのかは不明であり、

有効域を下回るまでの日数の目安というものも不明である。

ちなみに長期併用後の採血結果では、5以下μg/mLになっているものがいくつかあった。

これでは全く効果を示していないものと思われる。


作用機序についてもいくつかの仮説(カルバペネムがバルプロ酸のグルクロン酸抱合を誘導し

血中濃度を低下させる、他)が述べられていたが、未だはっきりとは分かっていないらしい。


結局今回は、「バルプロ酸血中濃度を測定しながらカルバペネムを併用する」

ことになったようである。今後の経過が気になるところである。
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この記事へのコメント
田舎の小病院で細々と薬剤師をしております。
その症例について教えてください。

主治医は患者様の抗菌剤への耐性結果からカルバペネムの使用が必要と判断されたと推測しますが、たとえば短期間だけバルプロ酸を多剤に変更するという技は使えませんか。

あと心配なのが、患者様にもしものことがあった場合、禁忌での使用は裁判沙汰では医療側不利というのと、副作用被害者救済を受けられないのではないかというのが気がかりですが、いかがなものでしょう。
心配しすぎでしょうか(^^;

初投稿で長文すみません。
2009/03/06(金) 23:00 | URL | ちーすけ #dUJg72Ok[ 編集]
バルプロ酸を何で飲んでいるかによるとは思いますけど
鎮痛用途ならそれほど厳密なコントロールじゃなくてもいい気がしますし
精神病絡みだと病によりますしてんかん発作に用いているならそもそもカルパペネム自体が古典的に痙攣性の報告ありますから全く相応しくない気がしますよね。なんでCBP指定だったのでしょう
2009/03/10(火) 23:42 | URL | musa #-[ 編集]
ちーすけさん
>その症例について教えてください。
このような不特定多数の方が閲覧できるような場では、
症例についての詳細なる記載は差し控えております。
せっかくコメントいただきましたが、申し訳ありません。

>たとえば短期間だけバルプロ酸を多剤に変更するという技は使えませんか。
経験的な話で申し訳ないのですが、過去にもバルプロ酸服用者に対し、
カルバペネム注射剤の併用がされたことが何度かあります。
ある脳外科医の脳外科術後痙攣予防で使用していた場合は、
他の抗痙攣剤を加えたことは今までなかったように思います。
しかし別の脳外科医で併用があった場合に問い合わせをかけると、
ゾニサミドに変更となったことがあります。
musaさんのおっしゃるようにバルプロ酸の服用目的が何であるかということと、
リスク・ベネフィットを考慮して併用されるものであると思われます。

「多剤」⇒「他剤」の誤りですか?
確かに他薬剤ゾニサミドなどへの変更は選択肢の一つであろうと思われます。

>患者様にもしものことがあった場合、禁忌での使用は裁判沙汰では
>医療側不利というのと、副作用被害者救済を受けられないのではないか
最悪の場合は、おっしゃるとおりだと思います。
併用禁忌を問い合わせした結果、医師が禁忌を承知しながらも
併用すると主張してきた場合は、薬剤部の責任として
先生のおっしゃることまで言わないといけないのでしょうか?
私の施設では、実際にはそこまでは伝えておりませんが、
先生のご施設ではその辺まで伝えておられますでしょうか?
逆にお教えいただけたら幸いです。

musaさん
>バルプロ酸を何で飲んでいるかによるとは思いますけど
癲癇治療でも情動調整目的でもないようです。
これ以上の症例に関する詳しい情報は差し控えさせてください。申し訳ありません。
2009/03/11(水) 17:10 | URL | cenosky #mSbSW7Ec[ 編集]
ご多忙にも関わらず丁寧なご回答ありがとうございます。大変参考になりました。
またこのような場で症例の詳細についてお尋ねするなどの不躾お許しください。以後控えます。

>もしものこと
当院でもコメントしたような内容までは医師に伝えておりません(もちろん併用禁忌は問い合わせします)
以前、同職種の会合で裁判や救済のことが話題になり気になったのでコメントさせていただきました。

重ねて田舎者の不調法お許しください。
2009/03/11(水) 23:42 | URL | ちーすけ #-[ 編集]
 以前に、私もバルプロ酸とカルバペネム系の併用に何回か遭遇しました。経験の浅いときは抗生剤の変更を求めることもありました。
 しかしながら、患者さんの中には必ずしも痙攣を抑える目的でバルプロ酸が使われていないことを知り、それ以降は病態を踏まえたうえで、医師に提案しました。入院時にバルプロ酸の処方目的を調べて、薬歴に記載しておきました。
 感受性検査でカルバペネム系しか残っていないときは、投与が必要と思われます。そう言ったときは、医師と痙攣対策を話し合い、あらかじめ処方もたてておきました。また看護師には良く観察するように申し送っていました。
2009/04/10(金) 13:52 | URL | #-[ 編集]
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