マイスリーで転倒

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最近担当している病棟で転倒事故が続いている。

ここ数ヶ月の間に2件。そして両方とも睡眠導入剤のマイスリーを服用しており骨折まで起こしている。

で、師長さんから相談を受けた。

師長
「マイスリー服用中転倒して骨折した事故が続いて起きています。
マイスリーが悪いのではないかと思うんだけど、何か良い方法はないですか?
例えば、入院中はマイスリーをレンドルミンに変えるとか?
明日カンファレンスで皆と一緒に考えようと思っています。」


「いや、マイスリーだけが悪いというわけじゃないでしょう。確かにマイスリーを服用するとせん妄を
起こしやすいといっている他の病棟の看護師さんもいて、病院全体の意識としてマイスリーに関連した
有害事象が多い印象があることは聞いています。だけど、それが本当にそうなのか証明していませんしね。」

そう、当院では妙なことに医療従事者のマイスリーに対する印象が悪い。

今回は転倒事故だけどせん妄についても言われることがある。

だけど、マイスリーによる転倒事故が多いのかせん妄を起こしやすいのかを実際に証明するのはなかなか困難。

「マイスリー服用例に対し入院中はレンドルミンに変える」という試みをするためには

マイスリーによる事故が本当に多いのかなど調査せねばなるまい。

まぁ、マイスリーが疑わしいという推論のもとに、

「全例マイスリーからレンドルミンに変更して事故が減った」ということが示されれば、

それはそれでまた面白いのであるが。


今回の事故内容としては、

「マイスリー服用後、夜間に尿意で目覚めたためナースコールをするべきところ、(意識混濁のためか)
ナースコールせずに独歩で行動し転倒。しかも本人は出来事をよく覚えていない」

というものであり、これを完全に防止しようものならば、

看護師が常に見張っていなければならないがこれは不可能であるし、

睡眠導入剤を服用したことが悪いというのなら、全く服用することができなくなる。

であるから、事故を完全にゼロにすることはできず、リスクを減らす対策を講じるしかないのだろう。


家に帰っていくつか調べてみた結果、カンファレンスで次のような意見をだした。

①他の睡眠導入剤に比べマイスリーによる有害事象が多いかどうかは分かっていない。
②当院におけるマイスリーによる有害事象が多い印象があるのは、処方数自体の増加や過量投与の可能性がある。
③転倒事故についてはマイスリー1剤だけの問題ではなく、睡眠導入剤全般で注意し対策を考えていくべきである。
④当院のマイスリー処方については高齢者に対して1回10mgを処方している例も多く見受けられることから、入院中は可能であれば1回5mgに減量して服用させる。
⑤入院中に本当に睡眠導入剤が必要なのかどうか個々の患者について検討していく必要がある。
⑥消灯前に排尿を促す
⑦睡眠導入剤服用者に対しては、夜間覚醒排尿時にナースコールするように指導

まぁ⑦はいくらやったって、今回のような事例には無効なんだけど。

カンファレンスでは医師も同席しているので、マイスリー処方時の用量について注意を促せたものと思う。



転倒事故はたぶんゼロにはならないんだと思う。

だけど、少しでもその頻度を減らすためにどうしたらいいかって話。

難しい問題だ。

参考資料 国立病院機構における医療安全対策への取組み
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